おもわず、吸い込まれるように連続で2回読み返して、すぐにBL物としては、10年以上振りに本を買って、友達にも貸しました。
私は今までジャンル問わずに恋愛物はハードカバーから小説、コミックと沢山読んで来ました。初めてのBLは小説で、登場
人物それぞれの感情が、繊細に、丁寧に表現されていて、人が人を好きになる時の様々な想いが交錯して、溢れかえっていて、初めて、人が人を好きになる事の切なさ、苦しみ、愛しさ、そしてドロドロとした押さえがたい激情に、相手が同性であれ異性であれ同じなのだと…否、同性であるからこそ、その想いも、悩みや苦しみ、葛藤もより深いのだと、それでもどうしようも無く、性別の関係も無く、ただ一人の人間として、人を愛する事の本当の素晴らしさを初めて教えられた気がして、BLを読むようになりました。
けれど、最初の作品以降、沢山の作品を15年以上読んで来て、あまりに無理矢理で、その人でなければならない理由が解らないBLが多すぎて、正直絶望に近い感覚があり、もう読むのを止めようと思っていました。
そんな私にとって、この作品は初めて読んだ小説と同じくらい…否、それ以上に胸に突き刺さりました。
その感情をどう表現すればいいのか解らない程、押し潰されそうな程切なく、やるせなく、押し殺す程軋み、痛む強い想いが、恋をした事がある人も無い人も、本当に人を愛するとは、恋をするとは、こういう事なんだと、思い知らされるような、思い出させてくれるような作品です。
BLとしてではなく、一人の人間が一人の人間を、心から愛する意味を教えてくれたこの作品に、出会えた事の幸せに感謝したくなる作品です。
BLが嫌いな人にも、男女や年代に関係無く、読んでほしい…本当の恋愛物の原点であり最高傑作です。
今までパック購入して後悔して来た人も(私も今まで散々後悔して来て、慎重になってしまい、殆ど作品をパック購入する事をしなくなった一人です)是非パックで購入して下さい。絶対後悔させない自信があります。…と言うか、パック購入しないと、この作品に限り、本気で後悔します。
読み終えた後、絶対に本当の恋愛をしたくなる…本気でたった一人の人を愛したくなる…そんな作品です。
これまでカスタマーレビューを投稿してくれた全ての人に感謝を込めて…初投稿します。私の拙い言葉が、誰かの背中を後押し出来る事を祈りつつ…。
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