衝撃的な内容を不思議といやらしさもなく、描いてしまう作者の力量にただ驚きます。子供はあくまで子供で、無邪気だったり気まぐれだったり。春菜が妊娠しても普段どおりの時間を過ごし、時に不安に襲われ、お腹の子をいとおしがったり。深刻すぎないところが
かえって事の重大さを感じた。命って?子供にとっての親とは?祖父母の春菜への思いもずんっとくるものがある。春菜が私の人生おしまいだよね、という不安を一蹴してしまうシーンの答えはすべての母になることへ抵抗を持つ女性たちへのメッセージでもあるかもしれない。春菜たち子供たちから学ぶ八木センもうまく人生を歩めない苛立だしさは共感できる。子供たちをみとめたことで成長していく姿は素敵。あり得ないけど、現実はあってはならないが、よい作品だと思います。
もっとみる▼