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午後の光線

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作品内容

母親と、その恋人が取り巻く家庭環境に苦悩する淀井。
トラウマにより、グロテスクなものに性的興奮を覚えてしまう村瀬。
ある日、村瀬が苛烈ないじめに遭っているのを目撃した淀井は、激昂し止めに入る。
それをきっかけに交友をはじめたふたりは、お互いの持つ"痛み"を知り、関係を深めていく。
ふたりのほの暗い青春に、光は差すのか――。

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  • 午後の光線

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    母親と、その恋人が取り巻く家庭環境に苦悩する淀井。
    トラウマにより、グロテスクなものに性的興奮を覚えてしまう村瀬。
    ある日、村瀬が苛烈ないじめに遭っているのを目撃した淀井は、激昂し止めに入る。
    それをきっかけに交友をはじめたふたりは、お互いの持つ"痛み"を知り、関係を深めていく。
    ふたりのほの暗い青春に、光は差すのか――。

レビュー

午後の光線のレビュー

平均評価:4.7 160件のレビューをみる

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高評価レビュー

15歳が背負っていい重さじゃない
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 3年男子高校生っていうこの場だと多分かなり珍しい立場から書かせてもらいます。

タイトル通り15歳が背負っていい重さを超過してると思った。村瀬の少し変な性癖とかそれで発生したいじめとかこれだけでもかなりきついなーって読んでたけど、淀井の家庭事情もかなりきつい。けど、きついのは分かってるんだけど、母親初登場シーンで家汚いとか男連れ込んでるとかあったのに、息子の怪我の手当のために化粧中断して心配しつつやってるところがよくある「最悪の家庭環境」ではなくて、そこがまた生々しくて綺麗だった。
村瀬がゲイとして淀井をすきだったのかとか、淀井の方は恋愛なのか依存なのか、同情や自己を重ねてなのか、とか色々考察できるけど答えがない、というか答えを委ねられてるところが嬉しく、かつ悲しい。ただ友情恋愛関係なくお互いがお互いの1番の存在だったのは間違いないのかなー。そこがバッドエンド寄りのメリバっぽいとこだなって思った。

淀井の不慮の事故(?)を俺は自死だと考えたんだけど、なんで自死したのかって考えたとき、淀井の依存がいちばんしっくり来た。「引越しって言って悲しむ顔を見たくない」とかそれっぽいこと言ってて、それが本心なのは多分そうなんだけどいちばん嫌だったのは淀井の方だったのでは。依存(好きな)村瀬と離れる事に耐えられないし、淀井はそもそも感傷的で嫌な方に行動力があるタイプだったから、家庭環境とか将来とか、思春期特有の不安とかが全部相まって自死を選んだのではないだろうか、って思った。考察だし深夜に読んだから読み切れてない変な解釈があるかもだけど。

淀井が村瀬に性×渉を提案してそのまま...とかちょっと現実らしくないところもあったけど、BLと言われればそれが普通なのでまあ許容かな。そこがちょっと悩んだ点でもあって、普通の男子高校生から言わせてもらうと依存でそこまでできるか?って疑問になった。だから淀井がほんとに好きなのかなっていう可能性も捨てられない。重要なのに答えがないもどかしさと高揚が同時に来てこれもまた言語化が難しい。

この漫画の主題を考えたら、「対比」と「成熟」かなって思った。
対比は、だめだめの村瀬と普通っぽい淀井の対比から始まって、最後はそれが逆になったみたいに思えて儚かった。伝われ。笑
成熟はもろ村瀬のことね。言わずもがなだけど。
だんだん吃らなくなったのが嬉しかった。
いいね
5件
2025年4月19日
なんて鮮烈な光を放つ作品なんだろう
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 一億光年に一度出会えるかどうかの読書体験。それを奪われたくなければ、ぜひ何の前情報もないままこの作品を手に取ってほしい。間違いなく漫画史に残る作品であり、多くの人の心奥深くに刺さる作品だと思うから。※以下ネタバレです。
***この時期のこどもは本当に色々なことが"ちぐはぐ"。バランスを崩せば一瞬、死はとても彼らの近しいところにいる。「俺が村瀬の一生の心の傷になるのはドキドキする」淀井がそう思うのは幼少期の不全感からくるのだろう。死んだらお父さんの代わりになれるのかな、僕を見てもらえるのかな。そんな無意識の声が聞こえてくるかのようで、彼が自分を傷つける痛みでしか自分の存在を確かめられくなったその過程を思うと胸が苦しくなる。村瀬が音読できなかった漱石の『夢十夜』が、1995年残夏にて、木の上にいる小さな淀井に重なる。その頃から始まっていた生の揺らぎ。その余韻は、踏切の前で未来を語る言葉に詰まり、村瀬の前でいとも簡単に世界を捨てようとした淀井に続く。生きる先の目的地が見えないと気づいたその瞬間の、漠然とした黒い不安に駆られた彼の切迫した心に立ち返る。
そして、淀井の最期を目にして狂う母。彼女の心の傷は哲郎が"なんとかする"のだろう。淀井は死んでさえも母の一生の心の傷ではいられないと思うと切なく、小さい頃から彼が抱えてきた不安は誰にも見つけてもらえないままなのかと思うとやるせなく、隠れんぼが得意だけど見つけてもらえなくてつまらないと呟いた淀井を思い出す。そんな絶望でページをめくれば村瀬が淀井の乳歯を探していた。淀井の乳歯はまるで幼い頃の淀井そのもののようで、村瀬がやっとそれを見つけた時に両手で大事に包む1コマは、痛々しくもあたたかだった。
最後。いつも村瀬の涙を「嬉し泣き?」と気にしていた淀井。「泣くと淀井は困った顔をするから」という村瀬。淀井が大人になれなかったことで村瀬は少し大人になった。淀井の見ていた世界を、大人になっていく村瀬がその目とその言葉で紡いでくれたら、と思う。それは悲しみなのか救いなのかなんなのか言葉にできないけれど「村瀬の目でいろいろな場所を見てみたい」淀井のもう一つのこの願いだけは果たされますようにと、ただただ祈らずにはいられなかった。
***紛うことなく自分の漫画人生に色濃く焼きついた作品でした。出会えて良かった、ありがとうございました!
いいね
42件
2024年10月30日
生きて。
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ ネタバレなしでというレビューを守り、読みました。
表紙からして明るい終わり方が想像できなかったとはいえ、あまりに突然で衝撃的で村瀬同様涙も出なかった。

比較するものではないけど私は村瀬よりずっと淀井の方が気がかりで、心が麻痺しているのが顔にも投影されていて、淀井は「俺が村瀬を助けるよ」と言っていたけど、まず君が助けられろ!って思った。
哲郎さん、あなた褒められた人間ではないけどどうやらそこまでクズではなさそうね?じゃあ何で、何でそれを義理の息子になる予定だった宏太に伝えられなかったんだろう。もしかしたら何かが変わっていたかも知れないのに。あまりに辛くて受け入れ難くて、八つ当たりみたいになっちゃってごめんだけど。
真里子に対しても最初は思うところがあったけど、理由を知れば同情はする…けど…母と言えど人間だから仕方ないけどでもやっぱりあなたは「母」で守るべきものがあって…ってこれも今更言っても仕方なくて、彼女に対しては複雑な思いばかり湧く。とにかく今は心配、それだけ。

読後の虚無感がすごい中、唯一の光は村瀬だった。合唱コンクールの挨拶一言もどもらず言えたんだね。
ただ一つ心配なの、まだ涙が出てこないと言うから。
中学生(よね?)なんてまだまだ子どもで大人から全力で守られなければならない存在。子どもは辛い時は泣かなくてはいけない。
神社の境内で淀井とお弁当を食べている村瀬が泣いたとき、淀井が「もう全部イヤだっ」て泣きじゃくり村瀬に抱きしめられたとき、涙のシーンなのに私はとても安心したんです。こうやって悲しみを外に出していけるというのは救われるための一歩だと思うから。
お互いそれをさらけ出せる人に出会えたのに…ああ私も時間差で涙が出てきました。

あまりに辛い現実だけど村瀬は生き続けなければならない。大丈夫飯田も柿沼もいる。
淀井に救ってもらったんだから、それを無碍にしたら淀井が浮かばれない。だから石に齧りついてでも生きて。そして幸せでいて。
一読者からの勝手な、でも心からの願い。
いいね
1件
2025年4月18日
言葉にならない。まだ苦しい。
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 何か良い作品はないかと無料漫画のページを物色していた際ふと目について試し読みをしたのがきっかけでした。続きが気になり迷わず購入、そのまま一気読みして読後5分でレビューを書いています。
年齢の割にどこか大人びている淀井くんと何を考えているか分からず浮き気味の村瀬くん。はじめこそ何を考えているか分からないキャラクターでしたが一度言葉を発してからの村瀬くんがとにかく可愛くて、一緒にご飯を食べたりゲームをしたり、淀井くんとの仲を深めていく場面を微笑ましく読んでいました。
クラスメートの飯田くんと柿沼くんのキャラクターも良くて、ところどころに挟まれるコミカルな描写にクスッとしつつ、これからの淀井くんと村瀬くんの幸せな展開に期待が高まりページをめくる手が止まりませんでした。
私から見ればはじめから何を考えているか分からないのは淀井くんの方で、妙に落ち着いたその言動にどこか物悲しさを感じていましたが、圧倒的大天使村瀬くんの温かさに触れて淀井くんの表情が緩んでいくたびに良かったねぇとニコニコしてしまいました。
想いが通じ合い、キラキラ輝くような美しく優しい2人の関係に胸がいっぱいになり、ここからどんな幸せな思い出が増えていくのだろうと思った次の瞬間にえ……??????なんで?????本当に?????急転直下。一体何が起きたの…????
乳歯が見つかった瞬間あまりに胸が痛くて涙が止まりませんでした。
「泣くと淀井は困った顔をするから…」
優しい笑顔の淀井くんに胸が締め付けられて、読み終わった今まだ感情の整理がつきません。私はこの作品を何度も何度も読み返すことになると思います。温かくて、優しくて、切なくて、苦しい。すごい作品に出会えたと思います。ありがとうございました。
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16件
2025年3月3日
地雷も含めて読んで欲しいかも
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ こちら是非とも内容を検索せずにお読みいただけると良い。
衝撃的な内容もあります。
地雷が沢山埋まっているとも言えます。
しかし、この少年たちの柔らかな心を何が占めて何を求めて、そして触れ合って生きたのか。
是非読んでいただきたい。
********以下ネタバレすると思います。
作品全体を占めているのは生と死です。
人の死を一番近いところで体験したがために柔らかな心に大きなトラウマを抱えた村瀬と、生きる糧である家族の愛情も物理的な愛情も枯渇している淀井のお話。
そこに傷や死に追い込んでいく精神の危うさ脆さへの美化憧れがあります。
村瀬の体験した”死”から自らを守るためには逆の生への欲求、美しく崇めるように求めることが必要だったのではないだろうか。一方排他的、刹那的ともいえるような関係が淀井の中には多く潜んでいたように思える。
ふたりは触れ合い近づき温もりを感じ合い、きっと生を感じることが出来たんじゃないかと思います。
そして、お互いの寂しさやむなしさをカタンカタンと心臓のように規則的に流れる音の中の穏やかなシーンはなおのこと小さく頼りなげに見えて美しかった。
そんな二人が死への想い、生への想いを温かなオレンジの日差しのなか「こわい」と思いながらも嬉しくていびつででこぼこな二人だけの温もりに包まれたのは一瞬の煌めき…そしてエンディング。
なんて美しい村瀬の言葉だろう。
一文一文にふたりの生きていた温もりが伝わってきました。
出来ればあまり読みたくないエンドですが、最後まで人の儚さ
を味わえました。
**281ページ**
いいね
27件
2024年11月15日

最新のレビュー

うつい青春
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ なかなか、ハードな世界線を生きてる中学生二人のお話。
BLだから歪んでアンバランスで美しいような思想を持つ、というわけではけしてないと思う。
けれど、文学的と言われるBLはそういうのも多いなと思う。あ、来ましたね、と思う。
うつい思考で悶々と脳内であれこれ長々と考え込んでだいたいいいことは起こりそうでおじゃんになり、悪いことはがつ、と怒る。最後はあまりハピエンじゃない話、というのが文学で名作と呼ばれるのは個人的には疑問がある。
だいたいそういう話に限ってなにもハードな世界は変わらないことが多いからだろうか。
こちらのお話も表紙の通りな感じのストーリー展開になっている。スッキリサッパリ甘いのとか好きな人はお気をつけ。
いいね
0件
2025年4月20日

書店員・編集者などオススメレビューをピックアップ!

葛藤と成長の物語
制作:八福神(シーモアスタッフ)
トラウマの影響でグロテスクなものに性的興奮を覚える村瀬(むらせ)。蛙の解剖実験中に体が反応してしまい、クラスメイトの淀井(よどい)に目撃される。これをきっかけに村瀬はいじめの標的に。淀井は罪悪感を抱き、彼を助けたいと思うようになる。距離のあった二人は次第に心を通わせ、それぞれの痛みやトラウマを共有していく。傷つきながらも前へ進もうとする。アフタヌーン四季賞2023秋に四季大賞を受賞した南寝(みなみね)先生の作品です。2025年2月27日放送の「アメトーーク!マンガ大好き芸人」でハライチ岩井さんが“史上最高傑作”と大絶賛!切なくて苦しいシーンもある中、読了後はなぜか午後の太陽に当たるような温かな気持ちになります。

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