Domだと思って冷たく接していた生徒会長が実はSub性で、パートナーがいないことによる体調不良を偶然知ったDomの同級生が罪悪感からプレイを提案し、そこから生まれる恋のお話。
Dom×Subのお話は支配に快感を感じる世界ということもあって
激しめのお話が多いですが、こちらの作品はとても優しい世界のお話です。倉科は最初の印象はとても冷たく見た目も少しチャラいですが、プレイの時は表情や雰囲気から温かいぬくもりを感じます。Dom性にコンプレックスを持っていたからなのか、支配欲は薄く、とにかく優しく接する姿が印象的でした。プレイも相手のペースに合わせ常にSubを気遣うので、一色だけでなく読者も心地良い気持ちがしたのではないでしょうか。優しさに包まれたサブスペースの多幸感がとても良く伝わってきました。
途中、一色に対する独占欲で初めて自分のDom性に戸惑う倉科ですが、それでも自分の感情を抑え切り相手を傷つける前に撤退出来る勇気は優しさの塊。誰も傷つかずに幸せになれるお話でした。
恋人同士になってからの一色の積極性は解放された欲なのでしょうか。そんな一色に振り回される倉科が可愛いし、プレイの時とは相反する二人の普段の関係性から安定した幸せな日々がうかがえて良かったです。
Dom/Subの世界が苦手な人でも幸せに浸れる作品です。
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