はぁ…メトロに次いでまたしても感涙。読んで良かったです。いい作品に巡り会えるのも、これまた運命的な出会いなのかもしれません。分冊版で無料で1話を読みましたが、すごく引き付けられるものがあって、単行本になったら絶対読もうと思っていました。ホン
トに読んで良かったと、心から思える作品です。
幼少期に出会った『運命の番』を探し求めるΩのまほろ。
好きになった相手を運命のαにさらわれてしまったβの東馬。
二人が『運命』というものに翻弄されながらも、ひたむきに掴もうとする魂の相手。涙なくして読めませんでした。
βである東馬は、βであるが故に誰とも運命の繋がりがないと、半ば自身の恋に諦めてるような節があるのが、既に切なかったです。
偶然にも出会ったまほろはΩであり、まほろが探している運命のαを探すお手伝いをする事に…
風俗の仕事をしているまほろと関係があったものの、実直にそして優しさで、まほろをフォローしている東馬がいじらしくて、切なさを募らせてしまいました。東馬の感情の中に芽吹いた、新たな感情。
運命のαに辿り着いて欲しいような、欲しくないような複雑な思いで読み進めてました。きっとこの時の私は、眉間にシワ寄せて八の字眉になっていたと思います。どうなるんだろうと、ドキドキしながら…この辺りが、本郷先生お上手ですね。まほろにはまほろへの、東馬には東馬への感情移入が起きてしまいます。
お互いに恋心を感じながらも、運命という言葉一つに邪魔をされるのがもどかしくて、切ない。
そして、ついにまほろの運命のαが…
オメガバースの世界観ならではですが、運命に引き寄せられる事が幸せをもたらしつつ、影に隠れる者にはなんて残酷なもの。だけど、抗う事も出来る。
自分の運命は、自分で切り開く事だって出来るのだから。α、Ω、βに囚われず、自分が選んだ人が唯一無二の最愛の運命の人、でいいんじゃないかなぁ、と思います。
電話越しの二人。最後の手紙。涙腺崩壊の私。
まほろの涙、東馬の涙。乗り越えた先は笑顔ですよね。
あぁ、泣いた泣いた。良かった。
これは読んで欲しい良作のオメガバースだと思います。素敵な作品に出会えて良かったです。
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